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高原列車

プーノからクスコまで、列車に乗りました。

ここは、テレビ番組「世界の車窓から」でも取り上げられる名路線です。
アンデスの山々を眺めながら、標高4000メートルを超える高原を列車が走るのです。

かつては、観光客と地元の人が同じ列車に乗って盗難も多かったのですが、今では観光客専用の列車が走っています。

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(ラウンジカーでのフォルクローレ公演)

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この列車は「アンデス・エクスプローラ」といって、プーノ~ラパス間の料金が143米ドルします(バックパッカー向けの車両は廃止されていた)。

正直言って、私は観光用の「豪華列車」が好きではありません。

「格差社会」そのものに違和感があるからです。

といっても、鉄道はこれしかない。
他の移動手段はバスになるので、仕方なく乗りました。

20年前は地元の人も乗っていた列車に観光客だけで乗るのは不思議な感じがしましたが、風景は昔と変わることなく美しかった。

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高原と山、それらが牧草地や農地と織り成す光景が美しい。

乗客は、やはり裕福な外国人が多かった。
4人掛けの席で、相席になったのはアイルランド人の3人連れ。ひとりはロンドンの銀行で働いているのですが、「CEOは首になったけど、僕は大丈夫」と言ってました。もうひとりは新興SNSのCEOだそうで、私に「日本でのパートナーになるか、パートナーになれそうな人を紹介してくれないか」と言ってきました。
「おいおい。ここは東京ミッドタウンでの異業種交流会かよ?」と思ってしまいました。私は、豪華列車にそこはかとなく漂う「上昇志向」が嫌いなのかもしれません。

それでも色々と面白い人が乗っていて、通路向かいのフランス人は「ミレー」ブランドで知られるアウトドア用品メーカーの、日本法人の幹部でした。
「この人なら、フランス人と日本人の働き方の違いを知っているに違いない」と思って色々と話を伺いました(彼の恋人に日仏翻訳してもらいながら)。

私の一番大きな関心事である「ヨーロッパ人は長期休暇を取れるのに、なぜ日本人は取れないのか」に関しての答えはこうでした。

「フランスでは、休暇は年7週間。休みを取る際にかならず代理の人を立てて、業務はその人に任せます。あと、夏のバカンスシーズンは仕事が動かない前提で社会が成り立っていることもあるでしょう」

「皆がバカンスを取る」という前提で、仕事をカバーしあう態勢があるかどうかが、カギのようです。
それで、フランス人の労働生産性が日本人より劣るという話は聞いたことがないので、どうして彼らにできて我々にできないのか、不思議な気がしました。

あと、「フランス人はパリでは誰もフリースを着ないのに、昨日プーノで会ったフランス人は全員フリースを着ていた。なぜペルーでは着ているのか?」と、聞くと「フランス国内では暖かくて便利なだけの安物の服と思われていて、郊外に住んでいるような人(=移民や外国人労働者)しか着ない。ただアウトドア用品としては認められているので、旅行に出れば着ます」とのことでした。

日本人はフリースにあまり偏見を持たず町中で着ているのに、フランス人は変なところで意地を張るんですね。
それでセーターの上から着古したジャンバーやピーコートを着て、寒そうに歩いています。

これもお国柄というか、国民性の違いなのでしょう。

という訳で、「豪華列車は好きではない」のですが、それなりに楽しみました。

ただ、私としては地元の人が乗る1等車か、バックパッカーが乗るくらいの気軽な列車のほうが性に合っているのですが……。
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comment

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No title

太字の文アンデス越え、いいですねえ。見ていたら映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」を思い出しました。エルネスト・ゲバラの青春の旅を追ったもので、彼らも半世紀ちょっと前にここを越えていましたね。

南米行きてぇ~!

世界一周の旅、順調なようで何よりです。いやぁ南米は私の憧れの地なので、本当に羨ましいッス!(秘かに自分のルーツは南米ではないかと昔から思っているので)。鉄道も乗ってますなぁ。鉄道の旅はいいですよね、やっぱり。飛行機、舟、バスといろいろ移動手段はありますが、私はやはり鉄道の旅が一番です。今年もいよいよ終わりに近づいておりますが、どうか無事にお戻り下さい。

やっちゃってますね

68連休を取って世界一周とはさすが!拍手喝采です。私も昨年1年間は無給休職しましたが、世界に目は向きませんでしたあ。ときどきブログのぞいて、僕も旅行気分に浸りたいと思いますので、あんまり変なとこ行って、どきどきさせないでください
プロフィール

浅井潤水(じゅんすい)

Author:浅井潤水(じゅんすい)
大阪生まれ、5歳より18歳まで奈良で育つ。大阪の大学を卒業後、東京の出版社に就職。総合月刊誌、写真週刊誌、ワンテーマ・マガジン、新書、文庫などの編集に従事した後、現在は知財・契約管理部門勤務。
おもな担当書に、下川裕治『格安エアラインで個人旅行が変わる!』、鳥塚亮『いすみ鉄道公募社長 危機を乗り越える夢と戦略』、松尾貴史『ネタになる統計データ』、小篠綾子『コシノ洋装店ものがたり』、吉田友和『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』、坂井優基『現役機長が答える飛行機の大謎・小謎』、三浦展・菊入みゆき『職場で“モテる”社会学』、碓井孝介『偏差値35から公認会計士に受かる記憶術』、『「男はつらいよ」寅さんロケ地ガイド』、週刊「昭和の鉄道模型をつくる」、ジミー大西『トーテンくんのオーケストラ』などがある。

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