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風邪と親切

19日にラパスを出た私は、バスでペルーのプーノに向かいました。

このラパスから、プーノ、クスコ、マチュピチュまでの旅路は、20年ぶりの再訪になります。
前回旅をしたとき、ここはすごく良かった記憶があるので、今回も行程に組み入れました。

ラパスからプーノまで、バスは高原のなかを走り、車窓からは深い青色(藍色か紺色に近い)のチチカカ湖が眺められます。
この青色というのは本当に美しくて、透明でかつ黒みがかっていて、見ていると心が洗われたのです。

高度があるので大気が薄い分だけ太陽光線が屈折しきれず、空が青黒いので、湖面もそれを反映して深い青色になるのです(それはここだけの現象ではなく、パミール高原の空や湖もやはり青黒くて綺麗でした)。

今回もそのチチカカ湖に期待していたのですが、バスのルートが替わっていたのか車窓から湖があまり見えなくなっていたのと、雨季で雲が多くて湖面の色もさほど美しくありませんでした。

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(ボリビア側の高原の道)

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(国境の露店)

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(バスから見えるチチカカ湖)

さらに折悪く、ラパスで風邪をひいたのがこのバスで悪化して、プーノに到着したときは、熱が上がってダウン寸前になっていたのです。

世界一周旅行というのは独特の難しさがあって、暑い場所、寒い場所、乾燥地帯と環境が次々と変化します。
上海は涼しくて、アジアを南下するにしたがい暑くなりました。イエメンは昼が暑くて夜はかなり涼しい。ヨーロッパは昼も夜も寒い。ブラジルに行くと真夏。暑さはボリビアのサンタクルスまで続きました。ところがラパスは標高3700メートルなので曇っている日中や夜は、かなり寒いのです。

旅に出てから50日。これまで体調には気を配っていたのですが、ラパスで高山病と相まってついに崩れたのです。
ラパス到着日に長い時間、寒い中で空港で荷物を待っていたからかもしれません。

ラパスのバスターミナルで出発を待っているときに悪寒がして、最初は高山病でしんどいのかと思っていたのですが、バスが出発してから「これは風邪だ」と気がつきました。

プーノまでは5時間だったで、そのまま向かってプーノで療養することにしたのです。

プーノに着いたのは夜で、バスターミナルからタクシーに乗り、オスタル・ヴィレーナという宿に転がりこみました。
夜は発熱などで苦しくてよく眠れず、今後の旅程も含めてどうしようかと悩みました。

ここからマチュピチュまではすでに行ったことがある訳で、最悪の場合放棄してもいい。
旅行先で体調を崩すと日本に帰りたくなるのですが、「とりあえずここは静養優先で回復に努めて、アラスカには何とか行こう」と気を取り直して眠りについたのです。

このオスタル・ヴィレーナは町の中心部からは2ブロックほど離れていて、レストランが併設されておらず、昼食と夕食は歩いて食べにいかなくてはいけません。自身に熱があって、かつ雨がよく降るので、あまり療養に向いた宿ではありませんでした。

目が覚めて朝食を食べたあと、ホテルのフロントに相談しました。
「今、風邪をひいていて熱がある。昼と夜に2ブロック歩いてレストランに行くのが難しい。なのでレストラン併設のホテルに移りたい」と。
知ってるスペイン語(出発前にJTBの担当者と、友人のキューバ系日本人から基本的なレッスンを受けていた)と、ガイドブックの旅行会話集を総動員して窮状を訴えたのです。

そして、「地球の歩き方」を出して、レストラン併設のホテルを示し「電話を貸してほしい」と頼みました。
すると、フロントマンは気持ちよくそのホテルに電話をかけて、予約まで入れてくれました。

11時半頃、お礼を言ってチェックアウトし、すごく近距離なのですがタクシーに乗って移動しようとしたところ、「すぐ近くだよ。荷物を持ってやるから一緒に行こう」と、フロントマンが付き添ってくれたのです。

これは、結構うれしかったですね。
助かりました。

移動先の「オスタル・モンテレイ」で1日静養して、食事も併設のレストランで摂り、寝込むような症状の悪化は何とか避けられたのです。

※これまでの記事で、訂正があります。
ブラジル編で「物価が高い」旨の記述があり、その具体例を1レアル50円で換算していたのですが、どうもサンパウロ空港の銀行で、相当悪いレートの交換をさせられていたらしく、後で調べると1レアル40円弱が相場でした。


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プロフィール

浅井潤水(じゅんすい)

Author:浅井潤水(じゅんすい)
大阪生まれ、5歳より18歳まで奈良で育つ。大阪の大学を卒業後、東京の出版社に就職。総合月刊誌、写真週刊誌、ワンテーマ・マガジン、新書、文庫などの編集に従事した後、現在は知財・契約管理部門勤務。
おもな担当書に、下川裕治『格安エアラインで個人旅行が変わる!』、鳥塚亮『いすみ鉄道公募社長 危機を乗り越える夢と戦略』、松尾貴史『ネタになる統計データ』、小篠綾子『コシノ洋装店ものがたり』、吉田友和『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』、坂井優基『現役機長が答える飛行機の大謎・小謎』、三浦展・菊入みゆき『職場で“モテる”社会学』、碓井孝介『偏差値35から公認会計士に受かる記憶術』、『「男はつらいよ」寅さんロケ地ガイド』、週刊「昭和の鉄道模型をつくる」、ジミー大西『トーテンくんのオーケストラ』などがある。

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