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中国南部紀行

10月後半に、中国南部の広東省、湖南省、福建省を訪ねてきました。

今回は、長期勤続特別休暇の活用。
言い訳になりますが、今年の海外旅行は、これが最後です(笑)。

目的地を決めるきっかけは、小中学校時代の同級生池田Y君が今春、深セン転勤になったこと。
「そんなら一度、遊びに行くわ」と言って、ついでに巡れるスポットを探したのです。

深センは香港に隣接しているので、まず香港まで飛行機で移動。

東京-香港線は、日系、香港系L.C.C.の競争が激しく、諸経費込み約1万9000円で往復できました。
東京-大阪の往復新幹線代よりも安い。
ただしL.C.C.の狭い座席で片道4時間半を過ごすのは、結構しんどいのですが……。

香港国際空港到着後、市内中心部に立ち寄らずに、中国本土との入境ポイントから深センに入ります。
さらに深センから、広州を経由して、夜行列車で湖南省の張家界へ。

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(朝の二等寝台車内)

日本ではほとんど廃止された夜行列車ですが、中国ではまだまだ健在。
ベッドで寝ることのできる寝台車は、いいものです。
運賃や料金は、日本の寝台列車の3分の1ほどでしょうか。

風邪を引いて体調がイマイチだったので、到着日は張家界で休み、翌日に武陵源という景勝地を訪れます。

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武陵源には、大きな岩山が屹立しており、山水画のような幽玄さがあります。
桂林に代表されるカルスト地形にも似ているですが、こちらのほうが岩山が細い。

カルスト地形が石灰岩由来なのに対して、武陵源は石英岩の風化と浸食によって形成された地形とのこと。
石英と言えばガラスの材料でもあるので、水に溶けにくく堅いのでしょうか。

昼前から晴れ間が広がり、青空を背景にした岩山も、なかなか爽快な光景です。
私は観たことがないのですが、映画「アバター」のモデルにもなった地形だとか。

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午前に黄石寨地区を歩いてから、シャトルバスとロープウエイを乗り継いで、袁家界地区へ。
ここで、天下第一橋という、自然が作り出した陸橋を観ます。

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岩山に地下水か何かで穴が開いて、広がったのでしょうか。
どうやって出来たのか、想像するのが難しい地形です。

武陵源の風景は素晴らしいのですが、周遊するにはかなりの資金を要します。
まず武陵源全体の入域料が円換算で約5000円、その中には域内バスの運賃も含まれているのですが、バスだけでは見どころを廻れず、ロープウエイや展望エレベーターにも乗らないといけない。
そこでも各々片道約1000円が必要になります。

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(展望エレベーター)

私も長い間、会社員をやっているので、いざとなれば1日10000円くらいの観光費用は出せるのですが、学生の貧乏旅行だったら辛いかも……。

ちなみに、この料金は中国人も外国人旅行者もまったく同じ設定です。
後進国のように、外国人料金だけが高いわけではない。

で、観光客のほとんどは中国人なのです。
もはや中国人の所得上位層は、日本人や欧米人に遜色ないお金を持っているようです。

翌日、張家界から長沙、南昌を経由して、福建省の龍岩へ移動します。

龍岩から路線バスで2時間ほど離れた場所には、客家の集合住宅があります。

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客家の一族が、異民族や盗賊からの防衛のために集住を始めたことで、このような住宅が造られたとか。
たしかに一軒家と比べると、襲われにくいかと。

写真の「振成楼」は、有名な客家集合住宅で、観光客も多いのですが、同じ村にある「朝陽楼」は、もう少し生活感が漂っていました。

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客家の集合住宅は、円形が有名なのですが、方形もあり、数としてはこちらのほうが多い。

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まあ、見た目の迫力はともかく、方形のほうが造りやすいのでしょうね。

龍岩で1泊し、高速鉄道で深センに向かいます。

夜に、日本風居酒屋で池田Y君から話を聞きました。
「中国でも金を持っている人は持っているんだよ。深センのマンションでも1億円以上する物件があって、日本より高い。だけど一部の人はそれが買える。観光地での物価が高くても、平気で出せる人はいっぱいいる」
のだとか。

何でもその居酒屋の近くには、「ウィチャット」などを運営するテンセントH.Dの本社もあって、時価総額はトヨタ自動車以上らしい。

街へ出ると、シェアバイクが山のように置かれてあって、その電子決済システムがとてもスムーズだとの説明も受けました。

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日本では迷惑駐輪が問題になるところですが、深センではすっかり市民に定着していると。
ある意味、日本より進んでいる部分があるのは、確かでしょうね。

今回の旅は、香港と深センを基点に武陵源と龍岩を回ったのですが、かなり広いエリアを三角状に動いたので、移動ばかりになったのが反省点かも……。

でもまあ、これまで来る機会のあまりなかった中国南部を垣間見れたのは、面白かった。
意外と見どころも多いエリアなので、そのうち再訪したいと思いました。
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プロフィール

浅井潤水(じゅんすい)

Author:浅井潤水(じゅんすい)
大阪生まれ、5歳より18歳まで奈良で育つ。大阪の大学を卒業後、東京の出版社に就職。総合月刊誌、写真週刊誌、ワンテーマ・マガジン、新書、文庫などの編集に従事した後、現在は知財・契約管理部門勤務。
おもな担当書に、下川裕治『格安エアラインで個人旅行が変わる!』、鳥塚亮『いすみ鉄道公募社長 危機を乗り越える夢と戦略』、松尾貴史『ネタになる統計データ』、小篠綾子『コシノ洋装店ものがたり』、吉田友和『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』、坂井優基『現役機長が答える飛行機の大謎・小謎』、三浦展・菊入みゆき『職場で“モテる”社会学』、碓井孝介『偏差値35から公認会計士に受かる記憶術』、『「男はつらいよ」寅さんロケ地ガイド』、週刊「昭和の鉄道模型をつくる」、ジミー大西『トーテンくんのオーケストラ』などがある。

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