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石畳の国道

近年、「国道」がちょっとしたブームになっています。

きっかけは、サラリーマン旅行家の松波成行さんが提唱した「酷道(こくどう)」探訪でしょうか。

青森県の津軽半島(竜飛岬)にある「階段国道」など、とてもクルマが走れるとは思えない国道が全国あちこちにあります。そういう「国道」らしからぬ道を探して、「酷道」と命名して世に広めたのです。

そんな国道(酷道)愛好家の間で、評価の高い道が、大阪と奈良を結ぶ国道308号線「暗峠(くらがりとうげ)」です。

名称も意味深ですが、県庁所在地間を結ぶ国道でありながら、ところどころ1車線のか細い道になり、最大勾配が30%を超えるという、なかなかワイルドな道とのこと。

私も、道路には興味があるので、走行してみました。

まずは奈良県側からレンタカーで、峠にアプローチ。
田畑や集落の中に中にある細い道(これも国道308号線)を辿って、峠に行き着きます。

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府県境では、道が石畳になっています。

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全国的に見て、国道が石畳なのはここだけと言われています。
しかも、この石畳、観光客目当てで設置されたものではなく、江戸時代に幕府の命で、(大和)郡山藩が敷き詰めた歴史遺産なのです。

峠を大阪側に下っていくと、もの凄いペアピンカーブがあります。

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このカーブを下から撮るとこう見えます。

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一説には、ここが最大傾斜の30度以上とも。

道を下っていくと、大阪平野が見えてきます。

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大阪と奈良の間にある生駒山脈を、一直線に登って降りてくるのが、この峠のルーティングなので、景色はなかなか見ごたえがあるのです。

この道が国道に指定されたのは、並行する有料道路「第二阪奈道路」(これも国道308号線)の建設を促進させるためにダミーとして国道指定されたなど、諸説あるのですが、辿ってみると、歴史的な「格」を評価されたのではとも思えてきます。

何せ、古都奈良と、海の玄関口だった大阪を繋ぐ「官道」(奈良街道)だったわけですし、古くは行基、江戸時代には松尾芭蕉が通った記録があるそうです。

先ほどの石畳も、芭蕉が同じ道を歩いたことを想像すると、ありがたく思えてくるのです。
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プロフィール

浅井潤水(じゅんすい)

Author:浅井潤水(じゅんすい)
大阪生まれ、5歳より18歳まで奈良で育つ。大阪の大学を卒業後、東京の出版社に就職。総合月刊誌、写真週刊誌、ワンテーマ・マガジン、新書、文庫などの編集に従事した後、現在は知財・契約管理部門勤務。
おもな担当書に、下川裕治『格安エアラインで個人旅行が変わる!』、鳥塚亮『いすみ鉄道公募社長 危機を乗り越える夢と戦略』、松尾貴史『ネタになる統計データ』、小篠綾子『コシノ洋装店ものがたり』、吉田友和『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』、坂井優基『現役機長が答える飛行機の大謎・小謎』、三浦展・菊入みゆき『職場で“モテる”社会学』、碓井孝介『偏差値35から公認会計士に受かる記憶術』、『「男はつらいよ」寅さんロケ地ガイド』、週刊「昭和の鉄道模型をつくる」、ジミー大西『トーテンくんのオーケストラ』などがある。

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