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震災ボランティア

連休後半に、岩手県大船渡市で震災ボランティアに参加してきました。
一部報道ではこの連休、被災地に大勢のボランティアが押し掛けてきて、道路渋滞を招いているという批判もありました。

ボランティア志願者が多かったのは事実で、宮城県はほぼ県外からの受け入れは停止し、私も岩手県でようやく受け入れ先を見つけたのです。
一方、道路渋滞は仙台周辺など人口密度が高いエリアの話だと思います。岩手県では、私がバスに乗った盛岡から大船渡間の道路はまったく混雑していませんでした。大船渡では、自家用車で被災地に入っている県内ボランティアもいたので、場所によりけりだと思います。

私の参加したボランティアは、岩手県社会福祉協議会が大船渡市に派遣したグループで、協議会のホームページで見つけました。
盛岡を午前6時半に出発して現地に向かいます。集合場所が盛岡なのは、ホテルが多くあるからです。参加者は各自新幹線などで盛岡に来て、ホテルに泊まって、盛岡から社会福祉協議会がチャーターしたバス(ボラバス)に乗るのです。盛岡までの移動費用とホテル代は自己負担、盛岡からのバスは無料です。

午前9時頃、現地に入り、午前中は河原の清掃(ゴミ拾い)をします。

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ここは前日までにほぼ作業が終わっていて、あまり拾えるゴミがありませんでした。
むしろ流れ付いた土砂の中や、木の枝から、新しい芽や、ときには花が咲いているのが印象的でした。
人間にとっては災難以外の何ものでもない地震・津波も、自然の動植物にとっては少し生きる場所が変わるだけの話かもしれません。

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午前12時から午後1時までは休憩。河原で弁当を食べ(事前注文で500円)、ボランティア向け炊き出しの豚汁をいただきます。
震災から2カ月近くが経っているので食料が不足していることはなく、ちょっとしたアウトドアのランチといった雰囲気です。

午後からは市内の、鉄道築堤沿いの清掃です

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(現場)

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(築堤から見た被災地)

ここは港に近いせいか、築堤があるせいなのか、魚の死骸が多い。
まだ3月4月と寒い時期はよかったのかもしれませんが、5月に入って暖かくなると(現地では桜が咲いていて、東京より季節は1カ月遅れという感じ)、腐敗が進んであちこちで死臭がします。築堤のとある場所で、30匹ほどの魚がまとまって死んでいて、それを処理というかゴミ袋に入れる作業をしました。私はゴミ袋持ちを担当したのですが、あまりに臭くて吐き気がしたのです。

思わず顔をそむけていると、火ばさみで死骸を袋に入れる作業をしていた人が「口で息をすればいいのですよ」と教えてくれました。
「あっ、そうか」と思って口で息をしてみたのですが、手にはゴミ袋を持っているので鼻をつまむわけにもいかず、口で息をしても鼻孔に異臭が入ってくるのです(笑)。魚の死骸がゴム袋に収まるまで5分弱でしょうか、ずっと吐き気を我慢してました。

それ以外の問題は、土埃。
ゴミはたいてい泥に埋まった状態にあります。
それを引きぬいてゴミ袋に入れるのですが、その時どうしても土埃が舞う。
この土埃、汚泥ですからさまざまな細菌が混じっているらしく、目や口には入れないほうがいいのです。
私の口元は三次元マスクで覆われていたのですが、ゴーグルの用意がなかったので、しばしば目に埃が入りました。目に違和感が生じる度に、目薬で洗い流します。

午後3時に作業終了。道具や長靴を洗ってからバスに乗り、6時頃盛岡に戻りました。

ボランティアに参加してみての感想としては、まあ色々困難はあるけれど、参加者や主催者は気持ちのいい人ばかりだし、地元に人にも感謝されるし、なかなか楽しい。

悪臭や有害っぽい埃と対面してみて、被災地で仕事をしている人がいかに大変かもわかるし、復興が容易でもないことも体感できます。

おそらく第二次世界大戦以降、最大の「歴史の現場」になるだろうし、一度立ち会ってみるのもいいと思いますよ。

1週間の休みが取れる方は、東京ボランティア・市民活動センターなどが募集している東京発着のバスツアー、週末などを利用して行かれる方は、被災各県の社会福祉協議会がだいたい県庁所在地発で、日帰りツアーを出しています。募集状況は各ウエブサイトで随時アップされていますので、検索サイト→「お気に入り」に登録→まめにチェックするといいでしょう。

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プロフィール

浅井潤水(じゅんすい)

Author:浅井潤水(じゅんすい)
大阪生まれ、5歳より18歳まで奈良で育つ。大阪の大学を卒業後、東京の出版社に就職。総合月刊誌、写真週刊誌、ワンテーマ・マガジン、新書、文庫などの編集に従事した後、現在は知財・契約管理部門勤務。
おもな担当書に、下川裕治『格安エアラインで個人旅行が変わる!』、鳥塚亮『いすみ鉄道公募社長 危機を乗り越える夢と戦略』、松尾貴史『ネタになる統計データ』、小篠綾子『コシノ洋装店ものがたり』、吉田友和『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』、坂井優基『現役機長が答える飛行機の大謎・小謎』、三浦展・菊入みゆき『職場で“モテる”社会学』、碓井孝介『偏差値35から公認会計士に受かる記憶術』、『「男はつらいよ」寅さんロケ地ガイド』、週刊「昭和の鉄道模型をつくる」、ジミー大西『トーテンくんのオーケストラ』などがある。

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